作品名:雹を集める

風能 奈々Nana Funo

雹を集める Collecting Hail 2024

  • 102.8 × 72.6 cm
  • acrylic on panel

私の絵は何層にも重なった絵の具を熱ペンで
溶かしながら削るように掘るようにして描きます。
どんどん塗りつぶしてはまた描き続け、
一番下の層にはどんな物語があるのか、
自分でもわからなくなった頃に出来上がります。
ただここに何かがあった、ということが絵の具の盛り上がりの、
かすかなしるしとして残ります。

定石のように何回も塗り潰すことになるということはわかっているとは言え、
マチエールを目当てに(塗りつぶすことを前提に)描くと、
なぜか本当につまらない絵になります。
線をひくたびに新鮮な気持ちで、
大切に描いていったものでないとどうやら駄目のようです。
そうして描いた大切な絵を塗りつぶしてしまいます。何度も。

時々、底に沈んだ誰の目にも触れられないような物語について、
私だけでなく誰かも思いを馳せてくれたらと思います。
誰かを大切に思うような気持ちで絵を見てくれたら嬉しいです。

写真:風能 奈々 photo by Shin Inaba

風能 奈々 Nana Funo


Art in Student Life Project Supported by

多くの新たなアイデアが、芸術からインスピレーションを受けたように、
美術や音楽を楽しむことのできる感性は、
きっと様々な思考にも影響を与えると思います。
学生の方々が、芸術作品から
有益な何かを受け取ることを願ってます。

写真:小山 登美夫 Photo by Makiko Nawa

小山 登美夫

小山登美夫ギャラリー

1963年東京生まれ。1987年東京芸術大学芸術学科卒業。
1996年に江東区佐賀町に小山登美夫ギャラリーを開廊。奈良美智、村上隆をはじめとする同世代の日本アーティストの展覧会を多数開催した後、現在は世代を超えて、菅木志雄や日高理恵子、蜷川実花、杉戸洋、三宅信太郎、中園孔二などを展示。また、国外アーティストのリチャード・タトルやステファン・バルケンホル、トム・サックスなどを日本に紹介する。また、オープン当初より、国外のアートフェアへも積極的に参加し、日本アーティストを紹介。国内でのマーケットの充実と拡大を模索し、若手アーティストの発掘、育成にも力を注ぐ。
2015年10月にギャラリーを六本木に移転。2022年、天王洲に小山登美夫ギャラリー天王洲をオープン。2023年、前橋に4つのギャラリーと共にスペースをオープン(小山登美夫ギャラリー前橋)。2024年、京橋に小山登美夫ギャラリー京橋をオープン。現在、日本現代美術商協会代表副理事、アートアワードトーキョー丸の内審査員(2007年~現在)。著書に「現代アートビジネス」(アスキー新書)、「この絵、いくら?」(講談社)、「何もしないプロデュース術」(東洋経済新報社)、「見た、訊いた、買った古美術」(新潮社)、「“お金”から見る現代アート」(講談社)


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